2017/08/05 11:49

ワタシノ ナマエハ コボリデス

いえいえそうではありません笑
タイで日本人男性がコボリと名乗ると、大抵ウケます。

私がタイ人の家具職人ナンおじさん(63歳)のところに勉強しに通うようになってすぐの頃。
ナンおじさんは「コボリッ」っと言いました。
ただでさえタイ語がほとんど使えない私は、きっと家具作りに使う道具のことを言ってるのだと理解しておりました。
普段から口数が少ないナンおじさんと私。
その中でも何度も口にする「コボリッ」が不思議だったので、何かを聞き返してみると、銃を打つフリをするナンおじさん。
それでも理解できなかったので、後日知り合いの英語ができるタイ人男性に「コボリッ」とは、タイ語で何という意味かと聞いてみました。
すると、多少考えた後に彼は笑い出しました。
「コボリっていうのは、日本人の男の名前なんだ。第二次世界大戦時にタイに駐屯していた日本人兵士の名前がコボリなんだ。」と言って、その場に居合わせたタイ人みんなとクスクス笑ってました。
ほ〜なるほど、私を呼ぶときの為にナンおじさんは「コボリッ」と言っていた訳なのです。
でもなぜみんなが笑うのか聞いてみると、「知らないのか?タイで一番有名な日本人だからだ。」と言って、私と妻が知らないことに驚いてもいました。
コボリについてもう少し詳しく彼に聞いてみると、「日本人兵士コボリとタイ人女性アンスマリンのラブストーリーの映画が人気で、何度もタイでリメイクされているんだ。だからみんな知ってるんだ。」と教えてくれました。
それで私はやっと理解できました。
ワタシノ ナマエガ コボリデシタ

ちなみにインターネットで調べてみた所、その映画はタイ人作家の小説が原作で、その作家の親の実体験を素に作られたもので、実際にはコボリではなく、モデルとなった日本人の名前は中村だそうです。最近でも2013年にリメイクされているようで、コボリは幅広い年齢層に知られている日本人のようです。

その後、ナンおじさんにやっと意味がわかったことを伝えてからというもの、遠慮容赦なく私を「コボリッ」と呼んでくれてます。
そして、私の妻の名前は「アンスマリン」になりました。
                                                      
                                                   夫アドウィ記